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【前編】君の気持ち

ーーーーーー俺には好きな人がいる。

俺の名前は加藤 千鶴(かとう ちづる)。
今年で高校2年になる。

「千鶴、おはよう!」

こいつは柴谷 英二(しばたに えいじ)。
中学の時から知り合ってからずっとつるんでいる。

「今日の放課後は時間ある?そろそろ遊び行こうぜ〜」
「いや、パス。昨日もずっと勉強してて眠たいんだ。」
「また勉強してたの?テスト前だからって張り切りすぎだよ」
「でも点数落としたくないしな」

もちろん嘘。勉強など一切していない。
テスト前だからって理由ではなく、こいつと遊びに行くと理性を保てなくなってしまうから。

そう、俺の好きな相手は英二。

「じゃあテスト終わったら絶対遊べよな!」
「おう」
「約束だかんな!」

朝礼の時間が近いため、英二は席に戻る。
俺ははぁっとため息をつき、窓の外の景色を見る。

いつからこんなに好きになったんだろ。


俺が英二を好きだなって思ったのは中学3年の頃。
その頃から受験で忙しく、日々勉強に明け暮れていた。

その時ももちろん英二とは仲良かったのだが、志望校は全く別の高校だった。

「高校行ったら全然会えなくなるな」
「そうだね」

なんて話を良くしていたと思う。
もちろんお互いの志望校は違っていた。


勉強に明け暮れていたある日のこと。
英二が風邪で寝込み学校を休んでいた。
心配で堪らなくなってしまい、看病をしようとすぐに英二の家へと向かう。

チャイムを鳴らすと、そこには今にも倒れそうな英二がいた。

「コホッ…あれ、千鶴。どうしたの?」
「え、一人?おばさんは?」
「仕事に行っちゃって。夜まで一人だよ」
「大丈夫かよ」

俺は一人にさせるのが心配になった為、おばさんが帰ってくるまで看病することにした。
水とタオルを用意して英二の部屋へと向かう。

「別にいいのに…。そんなに酷くないよ」
「酷くなくても、ちゃんと寝ないと早く治らないぞ」
「それもそうだね…。」

ははっ、と英二は小さく笑った。

今にも寝そうになっている英二を見守っていると、突然英二が話し始めた。

「あのさ…。千鶴。俺と高校違うところに行くって話だけどさ。
千鶴は寂しくないの?」
「俺?」
「うん。色々考えたんだけどさ。俺やっぱり千鶴と居たい。
だからさ、志望校、変えようと思ってるんだ。」
「何を言ってるんだよ。高校は別でもいつでも会えるじゃないか。」
「そんな先のことわかんないじゃん。俺は学校でも千鶴と会いたいもん。」
「もちろん俺もそうだけどさ…。」

今にも泣き出しそうな顔をしながら話す英二。
俺はその顔にいても立ってもいられなくなり、つい口に出してしまった。

「じゃあ、俺が英二の志望校に変えるよ」
「えっ。そんなの悪いよ。」
「全然問題ないよ。今の志望校なんて校舎がキレイだからって理由で選んだだけだし。」
「でも…。」
「俺はいいんだって!英二と同じ高校に行けるならそっちのが嬉しいよ!だからさ、明日からは二人で頑張ろう?」
「うん……。ありがとう、千鶴。」

今にも泣き出しそうな顔をしながら、嬉しそうに笑う英二を見て俺は胸がキュンっと揺れた。
この時から俺は志望校を変え、勉強範囲も変えたんだ。

合格発表で二人の数字を発見したときの英二の笑顔は今でも忘れられない。

俺は、あの時から英二に恋をしたんだ。


「俺は普通だと思ってたんだけどな…。」

中学の頃を思い返し、再度ため息をつく。

こんな気持ちを抱いていると英二に知られたらどうなってしまうのか。
引かれる?絶縁される?
はたまた軽蔑されてしまうのか。

そんなことを英二はしないとわかってる。わかっているんだけど…
やっぱり怖い。

自覚してからはどんどん英二を好きになっていってしまい、今では二人になると妄想ばかりしてしまうのだ。
だからしばらくは距離を置こうと思い今に至っている。


ーーーー放課後

「じゃあな、英二。今日は先に帰るわ。」
「あ、待って……一緒に帰「柴谷くん、ちょっといいかな?」

俺を誘おうとした英二を女子が話しかける。
その女子はクラスの中でもとてもかわいい方の女子。
池辺 風香(いけべ ふうか)だったかな。このクラスでかなりモテる女子だぞ。

「今日、柴谷くん時間あるかな?」
「あるけど…。」
「近くに新しいクレープ屋さんができたの。割引券もらったし…よかったら一緒に行かない?」
「え〜と…」

英二がちらっと俺の方を見る。
俺は少し手に力を入れながら

「せっかくだし一緒に行ってきたら?」
「そうだね…。じゃあ今日は池辺さんと一緒に帰るよ。」
「本当!?よかった…。」

池辺さんが顔を赤くしながら喜んでいる。
実は遠目からよく英二のことを見ていたのは知っている。前から好きだったのだろう。
当の本人はそういうのに疎くて気づいてないが…。

「じゃあ、俺は先に帰るわ。」
「おう、じゃあな千鶴。」
「加藤くん、バイバイ。」

俺は二人とお別れし、少し小走りで帰路についた。

コメント:2

作成日2019-08-02 11:10:23

更新日2019-08-02 11:13:00

コメント

XXXX

続きが…読みたい…はぁはぁ…んっ///

2019-08-02 19:49:56

*

きぃ

後編はすでに公開しております。

2019-08-03 03:19:43

*

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